サッシ屋の日常⑫|LIXILリプラスとYKK APマドリモ、どっちがおすすめ?
窓をカバー工法で交換するとき、よく比較されるのがLIXIL「リプラス」とYKK AP「マドリモ」です。
どちらも既存のサッシ枠を残し、その上から新しい窓を取り付けるリフォーム用の商品で、外壁を大きく壊さずに窓ごと交換できます。
当店では、LIXILリプラス・YKK APマドリモのどちらも取り扱い、実際に施工しています。
では、実際に両方を施工する立場から見て、どちらがおすすめなのか。
先に結論を言うと、当店では施工条件に問題がなければ、YKK APマドリモをおすすめすることが多いです。
大きな理由のひとつが、防水・気密構造です。
リプラスもマドリモも「窓ごと交換」するカバー工法
まず、LIXILリプラスとYKK APマドリモは、どちらも古い窓のガラスだけを交換する商品ではありません。
既設サッシ枠を残し、その内側へ新しいサッシ枠と障子を取り付けることで、窓そのものを新しくするカバー工法です。
古いアルミサッシの開閉不良やすき間風、結露、断熱性の改善などで、窓全体を交換したい場合に使用します。
どちらも優れたリフォーム商品ですが、実際に施工してみると、枠の構造や防水方法、施工方法には違いがあります。
当店がマドリモをおすすめする理由は防水構造
当店がYKK APマドリモをおすすめする理由のひとつが、既設枠と新設枠の間に施工する気密シートです。
マドリモでは、室外側に設けられた水密材に加えて、既設枠と新設枠の間へ気密シートを連続して施工します。
YKK APでは、この構造を「水密材による1次バリア」と「気密シートによる2次バリア」として説明しています。
さらにYKK APは、既設枠と新設枠を防水シートでつなぎ、水密性・気密性を確保する改装窓構造および施工方法について特許第6590669号を取得しています。
完成すると見えなくなる部分ですが、当店では窓交換で非常に重要な部分だと考えています。
もちろん、メーカー指定どおりに施工することが前提ですが、水密材だけでなく、その内側にも連続した気密シートがある構造は、施工する側として安心感があります。
では、LIXILリプラスはおすすめしないのか?
では、LIXILリプラスはおすすめしないのかというと、そうではありません。
リプラスもLIXILが窓リフォーム用として設計している正規のカバー工法商品で、当店でも施工しています。
特に、室外側から問題なく施工できる現場では、リプラスも十分選択肢になります。
また、既存の引違い窓をFIX窓へ変更するなど、窓種を変更したい場合にも使用できます。
当店でも実際に、引違い窓からFIX窓へリプラスで交換した施工事例があります。
▶ LIXILリプラスで引違い窓からFIX窓へ交換した施工事例はこちら
リプラスにも先進的窓リノベAグレードの対象仕様があります
「補助金を使うならマドリモの方がいいの?」という点については、少し注意が必要です。
LIXILリプラスにも、先進的窓リノベ2026のAグレード以上に対応する仕様があります。
例えば引違い窓にはブリッジ枠などがあり、窓種・枠・ガラス仕様などの組み合わせによって対象となる性能グレードが変わります。
そのため、単純に「リプラスだから補助金が少ない」「マドリモだから補助金が多い」というわけではありません。
先進的窓リノベ事業では、完成した窓の性能区分とサイズなどによって補助額が決まります。
補助金を活用するなら当店はマドリモを提案することが多いです
リプラスにも補助対象となる高断熱仕様がありますが、当店では先進的窓リノベを活用して窓交換する場合、YKK APマドリモ ハイブリッド樹脂窓を提案することが多いです。
理由は補助金額だけではありません。
Low-E複層ガラス、アルゴンガス、樹脂スペーサーなどを組み合わせた断熱性能に加えて、当店ではマドリモの防水・気密構造も含めて総合的に評価しています。
実際のマドリモ施工では、既設枠への気密シート施工、新設枠の組み立て、レーザーによる水平・垂直調整など、完成後には見えなくなる部分もしっかり確認しながら施工しています。
室内側から施工したい場合もマドリモは選択肢
マドリモには、現場条件によって室内側から施工できる仕様・施工方法があります。
例えば2階の窓で、窓の外側にベランダがなく、室外側から作業しにくい場合です。
現場条件によっては室内側から施工することで、足場を組まずに窓交換できる場合があります。
反対に、1階やベランダなど室外側に十分な作業スペースがある場所では、リプラスも含めて現場に合った商品を選択できます。
結局、リプラスとマドリモはどっちがおすすめ?
当店の考えをまとめると、基本的にはYKK APマドリモをおすすめすることが多いです。
- 防水・気密構造を重視する場合:YKK APマドリモ
- 先進的窓リノベを活用して高断熱窓へ交換する場合:YKK APマドリモを提案することが多い
- 室内施工が必要になる可能性がある場合:YKK APマドリモ
- 室外側から問題なく施工できる場合:LIXILリプラスも十分選択肢
- LIXIL製品を希望する場合や窓種変更など:リプラスも現場に応じて提案
ただし、どちらが適しているかは、既設サッシの種類、窓の大きさ、傾き、外壁との納まり、施工スペース、希望する断熱性能などによって変わります。
メーカー名だけで決めるのではなく、現場を確認したうえで、その窓に合った商品を選ぶことが大切です。
当店はLIXILリプラス・YKK APマドリモどちらも対応しています
MADOSUKEサッシ・ドアでは、LIXILリプラス、YKK APマドリモのどちらも取り扱っております。
どちらか一方の商品だけをおすすめするのではなく、既設窓や施工条件を確認したうえで、現場に合った窓交換方法をご提案します。
古いアルミサッシから断熱窓への交換、窓ごとの交換、カバー工法、サッシの傾きや開閉不良などもご相談ください。
