今回は宇部市の店舗にて、風によって破損した木製開き窓を、アルミ製の引違い窓へ交換しました。
既存の窓枠は木製で、一般的なアルミサッシの交換とは異なる納まりです。そのため、既存の開口寸法に合わせてアルミサッシをオーダー製作し、木材による造作を組み合わせて取り付けました。
サッシ枠や障子の組み立て、ガラスの現場加工、木部造作、防水コーキング、塗装仕上げまで、今回の施工工程をご紹介します。
施工概要
施工地域:山口県宇部市
施工場所:店舗
工事内容:木製開き窓からアルミ製引違い窓への交換
サッシ:アルミ製・オーダー寸法
ガラス:単板ガラス
施工方法:既存木製開口部を利用した造作施工
その他:網戸取付け・木部防水処理・塗装仕上げ
施工前|木製開き窓から引違い窓へ

既存の窓は、風によって破損したことから交換することになりました。
今回は木製の窓枠を利用した施工となるため、一般的なアルミサッシを残して施工するカバー工法とは異なる方法で取り付けます。
既存開口部の寸法や木部の状態を確認し、アルミ製引違い窓を取り付ける方法を検討しました。
単板ガラスと複層ガラスの2種類でお見積り
今回は、費用を抑えられる単板ガラス仕様と、既存の窓と同程度の複層ガラス仕様の2パターンでお見積りしました。
ご検討いただいた結果、今回は単板ガラス仕様を採用しています。
単板ガラスと複層ガラスでは、ガラスの厚みだけでなく、障子の構造やガラスを納める溝幅も異なります。
そのため、単板ガラス用の障子に後から複層ガラスを入れることは基本的にできません。逆に複層ガラス用の障子に薄い単板ガラスをそのまま納めることも適切ではありません。
サッシを製作する段階で、あらかじめガラス仕様を決めておく必要があります。
アルミサッシ枠の組み立て

今回のアルミサッシは、ノックダウン仕様で納品されました。
ノックダウンとは、サッシ枠や障子が組み立てられていない状態のことです。枠の部材を組み合わせ、ビスで固定していきます。
一般的なリフォーム用の完成品サッシとは異なり、今回は枠の組み立てから現場で行います。
レーザーと対角寸法を確認しながら取付け

組み立てたサッシ枠を開口部に設置し、レーザーで水平・垂直を確認します。
さらに、枠の対角寸法も測定しながら、ねじれや歪みが出ないように調整して固定していきます。
サッシ枠の精度は、障子の開閉や戸先の納まり、施錠などにも関係します。
そのため、枠の固定段階で建付けを確認することが大切です。
新築用サッシとリフォーム用サッシの違い

今回使用したようなアルミサッシは、新築住宅で使用される規格寸法の製品であれば、比較的費用を抑えやすいものもあります。
しかし、リフォームでは既存の窓の寸法が規格品と合うとは限りません。
新築の場合は、窓の寸法に合わせて建物の開口部を設計できますが、リフォームではすでに完成している建物の開口部に合わせる必要があります。
そのため、今回も現場の寸法に合わせたオーダー製作となりました。
新築用サッシは壁が完成する前に取り付ける
新築用サッシは、基本的に外壁が仕上がる前の段階で取り付けることを想定した構造です。
写真のように、サッシ枠の外周にある取付けツバを柱などの木製下地に当て、ビスで固定します。
その後、防水テープや透湿防水シートなどを適切に施工し、サイディングなどの外壁材で仕上げていくのが一般的な流れです。
新築工事中の建物で、外壁に防水シートが貼られている様子を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
サッシの取付け部分は、最終的には外壁材や仕上げ材によって隠れる構造になっています。
今回の施工方法について
既存のアルミサッシ枠がある場合には、YKK APの「マドリモ」やLIXILの「リプラス」など、カバー工法用の商品を使用する方法があります。
今回は既存の開口部が木製であったため、建物の構造や納まりを考慮し、木材による造作を組み合わせた施工方法を採用しました。
サッシまわりを木材で造作

サッシ枠の固定が終わったら、外側の取付け部分を木材で覆っていきます。
新築であれば外壁材によって隠れる部分ですが、今回は既存の外壁を大きく解体せず、木材を加工して仕上げます。
カバー工法用の商品でいうところの額縁に近い役割です。
既存の木製開口部と新しいアルミサッシの取り合いを確認しながら、木材の寸法を調整して取り付けていきます。

室内側も同様に、木材を使用してサッシまわりを仕上げます。
既存の木部と新しいサッシの間を調整しながら、見た目にも違和感が出にくいように納めていきます。
ガラスの現場加工と障子の組み立て

今回はガラスも現場で寸法に合わせて切断しました。
切断したガラスの周囲にグレイジングチャンネル、通称「グレチャン」を巻き、アルミ製の障子枠を組み立てていきます。
グレチャンは、ガラスをサッシの溝に納めるために使用する部材です。
サッシ枠だけでなく障子も組み立てるため、一般的な完成品の窓を取り付ける工事よりも工程が多くなります。
サッシと木部の防水コーキング処理

障子を納めた後は、サッシと木材の取り合いに防水コーキング処理を行います。
木材は水分の影響を受けるため、屋外側では雨水の浸入を防ぐ納まりと木部の保護が重要になります。
コーキング処理後は、使用する材料の硬化時間や塗装条件を確認しながら仕上げ作業へ進みます。
室内側はけやき色のオイルステインで仕上げ

室内側は木枠を取り付け、取り合い部分をコーキング処理した後、けやき色のオイルステインで塗装しました。
既存の木材と完全に同じ色にはなりませんが、周囲の木部との色合いを考えながら仕上げています。
室外側は木部用塗料で3回塗り

室外側の木材は、雨風や紫外線などの影響を受けるため、木部用塗料で保護します。
今回は既存外壁の色合いを考慮して赤系の塗料を使用し、3回塗りで仕上げました。
塗装作業そのものはそれほど大がかりではありませんが、重ね塗りでは十分な乾燥時間を確保する必要があります。
塗っては乾燥させ、再び塗装する工程を繰り返すため、どうしても時間がかかります。
3回目の塗装を終える頃には、すっかり夜になってしまいました。秋から冬にかけては日が暮れるのも早いですね。
既存の外壁とまったく同じ色にすることは難しいものの、周囲の色合いを考えながら仕上げました。
宇部市でのサッシ交換工事が完了しました
今回は、木製開き窓をアルミ製引違い窓へ交換する施工事例をご紹介しました。
一般的なサッシ交換では、既存のアルミ枠を利用したカバー工法などを採用することもありますが、建物の構造や既存窓の状態によって施工方法は異なります。
今回は既存の木製開口部を活かし、オーダー寸法のアルミサッシと木部造作を組み合わせて施工しました。
現地調査からサッシの手配、枠や障子の組み立て、ガラス加工、木部造作、防水処理、塗装仕上げまで、一人の施工者が一貫して担当しています。
窓交換では、単に新しい製品を取り付けるだけでなく、既存の建物にどのように納めるかという点も大切です。
MADOSUKEでは、宇部市を中心にガラス交換・窓交換・内窓設置・玄関ドアや勝手口ドアのリフォームなどを行っています。
既存の窓やドアの状態を確認し、建物に合わせた施工方法をご提案しています。
※施工方法や使用できる製品は、既存枠の材質・建物の構造・開口寸法・劣化状況などによって異なります。すべての窓で同様の施工が可能なわけではありません。
